二次性副甲状腺機能亢進症

監修:兵庫医科大学 循環器・腎透析内科学講座 教授 倉賀野 隆裕 先生

二次性副甲状腺機機能の病態って?

二次性副甲状腺機能亢進症(SHPT)とは?1),2)

腎臓の機能が低下すると、ビタミンDを活性化できなくなり、消化管(腸)からカルシウムを吸収できなくなります。一方リンも、尿の中へ排出されず血中のリン値が高くなります(高リン血症)。この低カルシウム血症や高リン血症の状態が続くと、副甲状腺ホルモン(PTH)が分泌され、骨からカルシウムを摂取して血中に補おうとします。この副甲状腺ホルモンが過剰に分泌される状態を「二次性副甲状腺機能亢進症(SHPT)」といい、骨がもろくなる他、異所性石灰化や動脈硬化などの合併症につながります。

二次性副甲状腺機能亢進症が起こるメカニズム

 二次性副甲状腺機能亢進症が起こるメカニズム

参考:小川洋史 岡山ミサ子 宮下美子 監修:透析ハンドブック, 第5版, p119, 医学書院, 2018

参考文献
1)小川洋史 岡山ミサ子 宮下美子 監修:透析ハンドブック, 第5版, 医学書院, 2018
2)深川雅史 監修:こんな時どうすれば!? 透析患者の内科管理コンサルタント, 金芳堂, 2017