
今、注目の「ナトカリバランス」
食事のナトカリ比を意識する必要性について
日本人の多くは、塩(ナトリウム)を目標量よりも多く摂りすぎています。
一方で、カリウムの摂取量は目標量に届いていません。
減塩(ナトリウムの摂取を減らすこと)のみならず、野菜や果物等からカリウムを積極的に摂取し、ナトリウムとカリウムのバランス、言い換えるとナトカリバランスを意識した食生活を送ることが大切です。
食事のナトカリバランスは、簡単な尿検査により尿のナトカリ比としてわかります。尿ナトカリ比が低くなるほど、高血圧のリスクが低下した報告もあり*1、健やかな食生活のために、ナトカリバランスを考えることは有益です。

減塩は健康のために重要です。一方で実践や継続が難しい時は、ナトリウムの排出を促す目的で、ナトリウムを控えながら野菜や果物などを積極的に摂り、ナトリウム/カリウム比(ナトカリ比)の低い食事を心がけてみましょう。

ナトカリバランスを意識した食事の実践方法
メインの料理に、ナトカリ比が低いサブ料理を足して、献立全体のナトカリバランスを整えましょう。
麺類やメインとなるおかずで味が濃いものはナトリウムが多くなります。
サブとなるおかずや汁物で、ナトカリ比が低い料理を1~2品足して、献立全体のバランスを整えましょう。
例えば、汁物には、野菜が多い豚汁やトマト味のスープを、副菜には、野菜サラダやソテー、野菜ミックスジュースなどもおすすめです。
ナトカリ比が高い料理そのものも、工夫次第でナトカリ比を下げることができるのです。

ナトカリ比が高い料理には、カリウムが多い食品を足してナトカリ比を下げましょう。いつもの料理に、カリウムの多い野菜・果物・いも・豆をプラスするだけで、ナトカリ比を簡単に下げることができます。
ラーメンも、野菜増しラーメンにして、更にトマトジュースを加えたり、ざるそばを食べるときには、とろろやオクラ、納豆をトッピングするのもおすすめです。

- 出典
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- 日本人の食事摂取基準(2020年版)
令和5年「国民健康・栄養調査」の結果 - *1 Kogure M et al.Hypertension Research(2021)44:225-231
- 一般社団法人 ナトカリ普及協会HP
- カゴメ株式会社|ナトカリマップ|カゴメ株式会社
- 日本人の食事摂取基準(2020年版)
(2025年5月作成)