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1型糖尿病の薬物療法

薬物療法

インスリン1)

インスリン療法の基本は、インスリン注射によって、血中のインスリンの変動パターンを糖尿病のない人の変動パターンに似せることにあります。主に、肝臓で作られる糖の量を調節して空腹時血糖値を制御する基礎インスリン分泌と、食事の影響で上昇する食後血糖を制御する追加インスリン分泌に似せて、インスリンの種類、量、タイミングなどを個々の状態に合わせて選択します。

処方されているインスリンに関する詳しい情報は、それぞれのインスリン製剤を提供している会社のWebページをご覧ください。

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強化インスリン療法

SGLT2阻害薬2)

成人1型糖尿病の補助療法という位置づけで、一部のSGLT2阻害薬においてインスリン製剤との併用療法が適応拡大となっています。血糖値およびHbA1c値の低下、インスリン投与量および体重減少を認めるものの、性器感染症やケトン体上昇に関連した有害事象が増加しており、現時点では専門医のアドバイスにより適切なインスリン治療を十分に行い、それでも血糖マネジメントが不十分な患者さんに限定すべきである、とされています。

  • 日本糖尿病学会 編・著. 糖尿病治療ガイド 2022-2023. 文光堂. P70.2022.より作成.
  • 日本糖尿病学会 編・著. 糖尿病治療ガイド 2022-2023. 文光堂. P61.2022.より作成.

監修:東京大学医学部附属病院 糖尿病・代謝内科

教授 山内 敏正 先生

(2024年3月作成)