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1型糖尿病の治療方針

1型糖尿病が疑われる場合には、生体内でインスリンが不足している状態なので、直ちにインスリン療法(注射によるインスリンの補充)が開始されます。長期にわたり良好な血糖マネジメントを続けるには、強化インスリン療法※1が必要です。

発症直後の1型糖尿病では、適切なインスリン療法によって、一時的に血糖値が正常化して寛解期※2となる場合があります。寛解期が短期間で終わってしまうと、最終的にはインスリン必要量が増加します。したがって、寛解期を長引かせるためにも、インスリン療法を中断せず、治療を続けることが大切です。

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強化インスリン療法
  • ※1 強化インスリン療法とは
    インスリンの頻回注射、またはインスリンを持続的に皮膚の下から注入する方法で(持続皮下インスリン注入療法)、足りないインスリンを補充します。高血糖になったり、インスリンが効きすぎて低血糖にならないようするため、ご自身で1日に数回、血液中のブドウ糖濃度(血糖値)を測定することが必要になります(血糖自己測定:SMBG)。
  • ※2 寛解期とは
    治療に必要なインスリンが極端に減少する時期のことで、ハネムーン期ともいいます。

監修:東京大学医学部附属病院 糖尿病・代謝内科

教授 山内 敏正 先生

(2024年3月作成)