服用中に気をつけるべきことは?
このお薬の服用中に、次のような症状があらわれた場合は、医師にご相談ください。
尿路の感染症(尿道炎、膀脱炎)、性器の感染症(腟カンジダ症など)
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排尿時の痛み・灼熱感
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陰部のかゆみ・痛み
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トイレが近い など
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女性の場合おりもののにおいが強くなる、色が変わる など
尿路・性器感染症の治療が遅れると、腎盂腎炎/会陰部の壊死性筋膜炎(フルニエ壊疸)、敗血症などの重篤な感染症に至ることがあります。
下記の症状を伴う場合は、ただちに医療機関を受診してください。
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寒気、発熱
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陰部の圧痛・赤み・腫れなどがあり高熱を伴う場合
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脇腹・背中の痛み
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関節・筋肉の痛み など
日頃から次のことに気をつけてください。
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トイレを我慢しないようにしましょう。
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排尿・排便の後は清潔を保つようにしましょう。
次のことにご注意ください。
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このお薬を服用していると尿糖検査は陽性になります。医療機関で尿検査等を受ける際は、フォシーガ錠を服用していることを医師にお伝えください。
低血糖症状
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手足のふるえ、冷や汗、顔が蒼白い、動悸
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疲れやすい、不安感など
低血糖症状は個人差があります。
指示された食事療法、運動療法があれば、これを守ってください。低血糖症状〔ふらつき、脱力感、冷や汗、動悸、手足のふるえ〕を起こすことがあります。特に高所作業や自動車の運転など危険を伴う作業に従事するときには、十分に注意してください。
低血糖症状があらわれた場合は?
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糖質を含む食品や砂糖をすぐにとりましょう。
例)ブドウ糖や砂糖を含む飲料水など
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α-グルコシダーゼ阻害剤を併用している場合は、砂糖ではなく、ブドウ糖をとってください。それでも回復がみられない場合は、早急に医師にご相談ください。
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1型糖尿病の患者さんは、インスリンの投与量を調整してください。インスリンは絶対に中断しないでください。
低血糖症状があらわれたことを診察時、医師に必ず報告してください。また、自分で対応ができない場合に備え、低血糖についての注意は、ご家族やまわりの方にもお知らせください。
ケトアシドーシス1)
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吐き気、おう吐、食欲がない
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からだがだるい
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腹痛
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息切れ
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激しいのどの渇き
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意識の低下
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1)脂肪酸がエネルギー源として使われるときに、分解物であるケトン体という物質が血液中に溜まると、血液が酸性に傾きます。その状態を「ケトアシドーシス」といいます。
ケトアシドーシスは通常、高血糖がみられますが、このお薬を服用中は、高血糖がみられなくても、これらの症状があらわれることがあります。上記の症状があらわれた場合は、早急に医療機関を受診し、ケトン体を測定してもらってください。
1型糖尿病の患者さんは、体内でインスリンを産生できないため、インスリンの投与を忘れたり、量が少なかったりする場合にケトアシドーシスがおこる ことがあり、特に注意が必要ですので、別途お渡ししている「ケトアシドーシスのリスクを最小限におさえるために」をよく読んでください。また「携帯カード」を必ず持ち歩いてください。
特に注意が必要なとき
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インスリン製剤を打ち忘れたとき、減量・中止したとき
1型糖尿病の患者さんは、インスリンは絶対に中断しないでください -
過度な糖質摂取制限(低炭水化物ダイエットなど)を行っているとき
ダイエットなどを行う場合は医師の指示に従い、自己判断で過度な糖質摂取制限を行わないでください。 -
飲酒したとき
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過度な運動を行ったとき
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熱がある、下痢・おう吐などがある、食事がとれない場合
糖尿病を有する患者さんは、膀脱癌の合併・既往、血尿などにもご注意ください
一般的に糖尿病患者では発癌のリスクが高まると言われています。このお薬と発癌との因果関係は確立されていませんが、膀脱癌の治療中または既往のある方、フォシーガ錠の服用中に血尿を認めた方は、診察時、医師に必ず報告してください。
次のことにご注意ください。
腎機能が大きく低下している場合、お薬の効果がみられないことがあります。定期的に腎臓の検査を受けてください。