股関節の軟骨がすり減って、股関節に変形や痛みが出るのが「変形性股関節症」です。
変形性股関節症って、どんな疾患?
変形性股関節症の症状と進み方
股関節のクッションのような役割をする軟骨がすり減ると、関節の変形や炎症を引き起こし、痛みが生じるようになります。一度すり減った軟骨は、元には戻りません。症状が進行すると「立つ」「歩く」といった日常生活にも影響が出てきます。
初期
症状
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股関節のこわばりや違和感。
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立ち上がるときや、歩きはじめに脚のつけ根が痛む。
関節
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関節軟骨が少しすり減っている。
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大腿骨頭と骨盤のすき間に狭いところが出てくる。
中期
症状
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歩行時や動作中に頻繁に痛みを感じる。
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靴下履き、正座や和式トイレが困難に。
関節
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関節軟骨がかなりすり減っている。
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大腿骨頭と骨盤のすき間が狭くなり、骨の一部が直接ぶつかる。
末期
症状
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脚のつけ根が伸びない。
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ひざが外側を向く。
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左右の脚の長さに差が出ることも。
関節
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関節軟骨がほぼなくなり、大腿骨頭と骨盤のすき間が消失。
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骨と骨が直接ぶつかる。
監修:獨協医科大学 埼玉医療センター 整形外科
主任教授 神野 哲也 先生