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運動療法:筋力トレーニング

毎日コツコツ続けることで、筋肉は着実に増え、ひざ関節の安定性が保たれます。

ひざを支える筋肉を鍛える筋力トレーニング

ひざの周りと太ももの前側を鍛える
左右各20回×3セット

  • 1.床にあしを伸ばして座り、ひざの下にタオルを置く。
  • 2.両腕で上半身を支えながら、ひざの裏でタオルを床に押し付けて5秒キープ。
  • 3.一度、ひざの力を抜き、上記2.の動作を繰り返す。

Point

押すときは、ひざと太ももの前側の筋肉を意識して。
タオルを押すとき、声に出して、ゆっくり5まで数えると、自然な呼吸に。

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片脚ずつ押し付ける

太ももの内側の筋肉を鍛える
20回×1セット

  • 1.床に仰向けになり、ひざの間にクッションを挟む。
  • 2.あしのひざでクッションを押しつぶすイメージ、そのまま10秒キープ。

Point

力を入れるときは、太もも全体の筋肉を意識して。

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クッションを脚ではさむ

太ももの外側を鍛える
左右各20回×1セット

  • 1.床に横向きに寝て、下側のあしを90度に曲げる。
  • 2.上側のあしを床から10㎝あげ、5秒キープ。
  • 3.あしを床に下ろし、上記2.の動作を繰り返す。

Point

あしを上げるときは、骨盤の周りの筋肉を意識して。

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床に横向きに寝て、下側の脚あしを90度に曲げる

腹筋と体幹を鍛える筋力トレーニング

腹筋を鍛えてひざ関節を支える力を強くしていきましょう。
体幹の筋力がアップすると、姿勢がよくなり、ひざへの負担が軽くなります。

仰向けで腹筋を鍛える
10~20回×1~2セット

  • 1.床に仰向けになり、両ひざを立て、両手を頭のうしろで組む。
  • 2.床から10㎝のところまで、ゆっくり上半身を上げて5秒キープ。
  • 3.ゆっくり頭を床に戻す。

Point

無理せず、できる範囲で。

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床から10㎝のところ

椅子に座って腹筋を鍛える
5~6回×3セット

  • 1.椅子に浅く座り、両手で椅子の端をしっかりつかむ。
  • 2.椅子に背中がつく、直前まで、ゆっくり上半身を倒し、あしを持ち上げ5秒キープ。
  • 3.ゆっくり上半身を戻し、床に足をつける。

安定した椅子を選び、転倒などに気を付けてください。

Point

できれば背もたれ直前のところで上半身をキープ。

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 椅子に背中がつく、直前まで、ゆっくり上半身を倒し、脚あしを持ち上げ5秒キープ

太もも、背中、腰、お尻の筋肉を鍛える
10回×1日2セット

  • 1.両手で椅子につかまり、あしを肩幅に開いて立ち、息を吸う。
  • 2.息を吐きながら、ゆっくりとおしりをうしろに引き、3秒キープ。
  • 3.ゆっくり元に戻し、上記1.~2.の動作を繰り返す。

Point

腰の上げ下げは無理のない範囲で。

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息を吐きながら、ゆっくりとおしりをうしろに引き、3秒キープ

ひざにやさしいスポーツ

サイクリング やノルディックウォーキングは、ひざにやさしいスポーツです。
自転車は、自分の体格に合ったものを選ぶこと。
また、ウォーキングでは高低差の少ない場所を選んで楽しみましょう。

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サイクリング
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ノルディックウォーキング

痛みを感じたら運動を止め、医師に相談しましょう。

監修:高知大学医学部 整形外科

教授 池内 昌彦 先生

(2023年11月作成)