パーキンソン病の症状は多岐にわたり、運動症状以外にも便秘や疲労、気分の落ち込みなどがあらわれます。ですから、患者さんの小さな変化や行動は、パーキンソン病の症状のあらわれと理解してあげることが大切です。ここでは、ご家族がパーキンソン病患者さんに対して感じていること、それに対する患者さんの思い、より患者さんの気持ちを理解するためのヒントについてご紹介します。
患者さんに対して、このような思いを持っていませんか?
もっと動いて、運動してほしい
患者さんは動きたくない、運動したくないのではなく、パーキンソン病の症状によって動きたくても動けないのかもしれません。パーキンソン病への理解を深め、患者さんの気持ちに寄り添ってあげましょう。
やる気がないように見える
気分の落ち込みや意欲・興味がなくなることも、パーキンソン病の症状のひとつです。それに加えて、将来への不安からますます気分が落ち込んでしまうこともあるでしょう。まず患者さんが前向きな気持ちになれるように、そばにいるご家族がサポートしていくことが大切です。
最近、面倒くさがりになった
パーキンソン病は年単位でゆっくりと進行していく病気で、発症から10年程度は普通と変わらない生活が可能だとされています1)。患者さんの状態に変化を感じるのは、病気が進行しているからかもしれません。ちょっとした変化が治療の重要なヒントになることがあるので、気になることは主治医に伝えるようにしましょう。
笑わなくなった、表情がなくなった
仮面のように無表情になることも、パーキンソン病の症状のひとつです。ほかに意欲の低下や睡眠障害による眠気、痛みなどの症状が、患者さんの表情に影響しているかもしれません。
ご家族も、リフレッシュすることが必要です
大切な家族やパートナーであっても、難しい病気の患者さんをずっとサポートし続けることは大変です。ご家族の方も自分らしい生活を送るために、自分だけで負担を抱え込まず、介護サービスや費用助成などの公的支援を受けることを検討してみましょう。
- 難病情報センター:パーキンソン病(指定難病6), 平成27年1月1日 https://www.nanbyou.or.jp/entry/314 2024年3月アクセス